2018年02月16日

本ー不屈の魂ユダヤ魂(ヘブライ語の父ベン・イェフダーの生涯)

本ー不屈の魂ユダヤ魂(ヘブライ語の父ベン・イェフダーの生涯)
6人の人々に進められて入学した神学校で3年間聖書を学びました。
しかし、聖書を学べば学ぶほど疑問もまた増えていきました。
翻訳を通して接する言葉の壁によるものもあれば
違う風土や文化、価値観の人々が全く違う言語体制のもとで
書いた書物を現代の私が翻訳の力で読むそのギャップを
埋めることは簡単ではありませんでした。

そんなもどかしさの中で聖書を元来の言語である
ヘブライ語やギリシャ語で読みたいなとずっと思っていました。
幸いにもヘブライ語を学ぶ機会があり時間を作って出かけています。

点と線でできていて発音もなかなか馴染めないヘブライ語を学んでいます。
難しい言葉への試みは22文字のヘブライ語を覚えるのも時間がかかっています。
やっとそれぞれの文字の区別がつき子音と母音を合わせて
少しはヘブライ語らしい音を出すまでになりました。

1ヶ月に1回の授業で必死になって学んでいますが覚えては忘れていく日々です。
授業では補いきれない部分を一人で解決するために
ヘブライ語を学ぶための教材を図書館で幾つか借りてきました。
殆どの本がミルトスという出版社から出ています。

教材の後ろに出版された本の紹介が幾つか載っていました。
その中の一冊が”不屈の魂ユダヤ魂(ヘブライ語の父ベン・イェフダーの生涯)”でした。
ヘブライ語を現代にイスラエル人が使える言葉として蘇らせた人の話でした。
予約して他の図書館から取り寄せて読みました。

ヘブライ語から中国語、ギリシャ語まで勉強する中で
444ページの本を読み終わるまでにほぼ3ヶ月がかかりました。
2千年近く使ってない言葉を蘇らせた一人のユダヤ人の話は
驚きと感動の連続でした。

41年間狂信者と呼ばれた彼のヘブライ語への歩みは想像の絶するものでした。
長男であるベン・ツィオンをヘブライ語だけに育てるために
彼が心かけた環境や行動は並大抵のことではありません。
そして、そんな彼の努力は2千年ぶりにヘブライ語を母国語として
話した子供を育てることができました。

聖書の祈祷文としてしか使えなかった言葉は見事に
人々が実際に生活の言葉として使えるようになったのです。
生涯自分の命を縮ませながら作ったヘブライ語辞典は彼の死後
妻であるヘムダと支持者達によって16巻の大辞典として出版されました。

1冊1冊辞典を作るために夫婦で大陸を渡りお金の工面のために
動き回る状況が目に取るように著者は書いています。
知らなかったイスラエルの国の成り立ちがこの人の生き方とともに
手に取るようにわかるようになります。

国が無くなり生きるために全世界に広がり数々の迫害と苦難の道をだどった
ユダヤ人が聖地に再び定住する運動とヘブライ語を話し言葉として
復活させる運動の中心地を中東の何もない砂漠に作ろうと思い
その実現のために歩んだ日々は色々な試練と犠牲の末
ついに実現されました。

ベン・イェフダーはその夢の実現のためにほぼ全生涯を捧げました。
その夢を実現するために費やした時間と努力の数々の
彼が掲げたモット”時は短く、なすべきことはあまりにも大きい”
によって駆り立てられました。

16冊に登る大辞典を作れるほどの資料を一人の人が集めました。
その仕事ぶりは一つのヘブライ語単語にフランス語、ドイツ語、英語の訳語
アラビア語、アッシリア語、アラム語、ギリシア語、ラテン語、
言葉の定義、同義語、類義語まで羅列するほど徹底ぶりでした。

神様の言葉である聖書のヘブライ語を人間が使っては神聖冒涜だとまで
反対する人々から経済的な問題また彼の生き方などに対する
人々の偏見や誤解など常に彼のヘブライ語に対する活動は試練に会いました。
しかし、彼は挫けず自分が目指した夢に向かって進んでいきました。
そして、それは彼の死とともに証明されました。

狂信者と呼ばれた一人の葬儀には3万人のユダヤ人が遺体について
墓地までついてきました。
パレスチナは全国的に3日間彼の死のために喪に服することを命じ
彼の葬儀は国葬として行われました。
彼の墓地にかかる門にはこのように記されているといいます。
”信仰熱き狂信者エリエゼル・ベン・イェフダーここに眠る”

全16巻ヘブライ語大辞典を作り上げた彼が亡くなる直前に
書いていたのは”魂”という単語のカードでした。
まさに、彼の生涯は不屈の魂の持ち主でありました。
ご興味のある方はぜひご一読を!!!

ヘブライ語を2千年ぶりに蘇らせた人がいます。
16巻に及ぶ大辞典の資料を書き上げた人がいます。
彼に比べれば私のヘブライ語に対する悩みは比べるものにもなりません。
いつか、私もヘブライ語で聖書の奥義を悟る日が
早く訪れることを祈っています。
  

Posted by 青い鳥 at 10:10Comments(0)